灼熱の地獄から
「あ〜、熱い!!」
よく晴れた日曜日の朝だった。
清麿とガッシュは待ち合わせの駅で、恵とティオが来るのをずっと待っていた。
この日、清麿達はモチノキ町の市営プールへ行く約束をしていた。
待ち合わせの時間は既に10分過ぎている。
その10分前の電車には恵とティオはいなかった。
さらに10分くらい待っていると、電車がやってきて中から恵とティオが出てきた。
恵が清麿に言った。
「ごめんね、待たせちゃって・・・。」
清麿は恵の肩を掴み口付ける。
そして、唇を離して言った。
「これが遅刻の罰則です。」
4人はプールへと向かう。
ガッシュとティオは手をつなぎ、歌を歌いながら歩く。
プールに到着すると、それぞれの更衣室へと向かう。
ガッシュだけなら女子更衣室でも通用するだろうが、当然そんな事はしない・・・。
清麿とガッシュは着替えを終えて外に出る。
しかし、恵とティオはまだ来ない・・・。
ガッシュが清麿に聞いた。
「清麿、どうすればティオ達は早く行動できるようになるのだ?」
清麿がガッシュに答えた。
「遅刻したら罰則を与えればどうにかなるんじゃないのか?」
ガッシュが清麿に言った。
「さっき、清麿がやっていた事でよいのだな。」
清麿がガッシュに言おうとした・・・。
「そういう訳じゃあ・・・。」
すると、ティオと恵が更衣室から出てきた。
ガッシュがティオの元へと向かう。
もちろん、清麿の言った事はとうに忘れている・・・。
「ティオ、遅れた罰則なのだ。」
そう言って、ガッシュはティオに口付ける。
清麿は、「あちゃ〜」と思い顔を抑える。
ティオは顔を真っ赤にしてガッシュの首を絞めて言った。
「いきなり何すんのよ!!」
ティオにとっては嬉しかったが、いきなりだったのでこういう反応しかできなかった・・・。
清麿はガッシュの頭を殴る。
「こらガッシュ、何やってるんだよ!!」
ガッシュが清麿に言った。
「清麿の言う罰則というものなのだ。」
清麿は完全にあきれる・・・。
とりあえず、その後は4人で楽しく遊んでいる。
灼熱の地獄からは救われて、涼しいプールを純粋に楽しんでいる。
水をかけ合ったりバレーをやったりと色々だ・・・。
正午に近くなると、清麿は少し疲れた様子で眠ってしまう・・・。
しばらくすると、清麿は唇に生暖かいものを感じる。
目を開けてみると、恵の顔をすぐ近くに感じた。
「うわぁ〜!!」
反射的に清麿が離れる。
清麿は顔を真っ赤にして恵に言った。
「恵さん、いきなり何するんですか!!」
恵が清麿に言った。
「ごめん、寝顔が可愛くてつい・・・。」
清麿が恵に言った。
「ここが市営プールである事を自覚してください。」
恵はクスクスと笑った。
清麿は恵に聞いた。
「ところで、ガッシュとティオは?」
恵が清麿に答えた。
「2人で仲良く遊んでいるわよ。」
すると、ガッシュが清麿のところへやって来て言った。
「清麿〜!!」
「バルカンと一緒に遊んでいたら濡れてしまったのだ!!」
魂の叫びのようなセリフだったが、清麿はまるで相手にしていない。
ティオはまださっきの事を気にしているみたいだ・・・。
すると、変な男達が恵に声をかけた。
ざっと4、5人はいそうだった・・・。
「そこの可愛い姉ちゃん。」
「そんな男と一緒にいないで俺たちと泳ごうぜ。」
もちろん、こんな事に恵が素直に行くはずがない。
「お断りします!!」
その返事に対して男の1人が恵の手を掴む。
「キャッ!!」
恵は男の頬を叩く。
投げ飛ばすのでもよかったが、さすがにこの状況でそれはまずい。
男は腹を立てて恵を殴った。
倒れそうになった恵を清麿が受け止める。
すると、今度はティオが腹を立てて男に向かっていった。
「恵に何するのよ!!」
ティオは男の足を強く絞める。
しかし、こんな事では通用しなかった。
「うるせえんだよ!!」
男はティオを蹴り飛ばす。
ティオをガッシュが受け止める。
「あっ、ありがとう・・・///」
照れながらもティオはお礼を言った。
しかし、ガッシュには聞こえていない。
男達が清麿とガッシュに言った。
「お前ら、男のくせに反撃してこねえな。」
「怖くてオシッコちびっちまったのかよ。」
男達が一斉に笑う。
清麿が恵をその場に落ち着かせる。
ガッシュもティオをその場に下ろした。
ティオが清麿とガッシュを見る。
今にも怒りが爆発しそうな表情だった。
清麿が男達に言った。
「俺たちのことをいくら悪く言おうが構わない!!」
「だが、女の子に拳を向ける奴を、俺は許さねえ!!」
「特に、俺の一番好きな女の子を傷つけたのは絶対に許さねえ!!」
恵は思わず顔を赤らめる。
ガッシュも男達に言った。
「清麿、その通りなのだ!!」
「あの者達は絶対に許さぬぞ!!」
男の1人がガッシュと清麿に言った。
「オイオイ、ガキ2人で何ができるっつーんだよ!!」
男達が清麿とガッシュに殴りかかる。
ガッシュが男の拳を掴み、違う男に投げつける。
清麿は拳をかわして懐に入って強く殴りかかる。
あっという間に3人撃退した。
残り2人の男が清麿とガッシュに襲いかかる。
清麿とガッシュが男の1人の腕を片方ずつ掴み、もう1人の男に投げつけた。
これで全員を撃退した・・・。
この後の始末は係員に任せる事になった。
すると、ガッシュのお腹が鳴った・・・。
「清麿、何か食べたいのだ。」
清麿は時計を見て言った。
「そうだな、何か食べるか・・・。」
恵が清麿とガッシュに言った。
「心配しないで、お弁当作ってきたから。」
という訳で、4人仲良くお弁当を食べる。
もちろん、清麿の分を恵が作り、ガッシュの分をティオが作った。
恵が清麿に聞いた。
「どう、おいしい?」
清麿が答えた。
「もちろん。」
「恵さんが作る料理がまずいわけありません。」
恵は顔を赤らめて言った。
「清麿君たら・・・///」
「そんなこと言っても何も出ないわよ・・・///」
清麿が恵に言った。
「何も出ないなら貰います。」
そう言って、清麿は恵に口付ける。
恵の顔は真っ赤に染まった・・・。
ティオもガッシュに聞いた。
「ガッシュ、おいしい?」
ガッシュが答えた。
「おいしいのだ。」
ティオがガッシュに言った。
「当然よ、一生懸命練習したんだから・・・。」
清麿が恵にこっそりと聞いた。
お弁当を食べ終わり、午後の一泳ぎと以降と思ったその時だった・・・。
「あれっ、高嶺君?」
声のするほうを振り返ると、なんとそこに鈴芽がいた。
「げっ!!水野!!」
鈴芽は清麿のすぐ隣を見て言った。
「高嶺君・・・、隣にいるのはもしかして・・・。」
恵が鈴芽に言った。
「鈴芽ちゃん、久しぶり。」
鈴芽は恵である事を認識する。
「どうした水野?」
その声と共に、山中・岩島・金山がやってきた。
もちろん鈴芽の友人のマリ子も一緒だ。
鈴芽が4人に言おうとした。
「あのね、ここに・・・。」
そう言って振り返ると清麿と恵がいなかった。
それも、ガッシュとティオを置き去りにして・・・。
鈴芽がガッシュに聞いた。
「ガッシュ君、高嶺君は?」
ガッシュが答えた。
「清麿ならどこかへ行ってしまったのだ・・・。」
数分後・・・
清麿と恵は着替えてプールの外へ逃げていた・・・。
恵が清麿に聞いた。
「どうして逃げ出したの?」
清麿が言った。
「俺たちの事が知られたら、恵さんに迷惑がかかるから・・・。」
恵が清麿に言った。
「そんな事、私は気にしていないのに・・・。」
清麿は恵に口付ける。
そして、唇を離して言った。
「これで許してください・・・。」
恵が清麿に聞いた。
「ところで、ガッシュ君とティオはどうするの?」
清麿が答えた。
「ガッシュのロッカーのところに、色々と書いた紙を入れておいたので大丈夫です。」
「それより、邪魔者のいない所へ出かけませんか?」
恵は素直にうなずいて聞いた。
「じゃあ、少し清麿君の家に行ってもいい?」
清麿が恵に答えた。
「良いですよ。」
そして、清麿と恵はプールを後にする。
それから数分後、ガッシュとティオは・・・。
「ガッシュ、やっぱり恵のロッカーも空っぽだったわ。」
ガッシュがティオに言った。
「私のロッカーにこんなものが入っておったのだ。」
ガッシュは清麿の字で書かれたと思われる紙を出す。
ティオはそれを読んでみる。
『ガッシュへ』
『俺は恵さんと他のところに行く。』
『5時くらいに迎えに行くから、それまでつくしの植物園で待っていろ。』
『清麿』
ガッシュがティオに言った。
「清麿の言う通りにした方がよさそうなのだ。」
2人はプールを後にして植物園に行く。
ティオがガッシュに聞いた。
「ガッシュ、つくしって誰?」
ガッシュが答えた。
「私の友達なのだ。」
そして、しばらく歩いて2人は植物園に到着する。
「あら、ガッシュじゃない。」
振り返るとつくしがいた。
植物園内部でガッシュはこれまでのいきさつを話す。
「へぇ〜、清麿に彼女がいたんだ・・・。」
「でも、ガッシュそっちのけとは許せん。」
ガッシュが言った。
「私はにょきまろを見てくるのだ。」
そう言って、その場を去っていった。
つくしがティオに話しかける。
「ティオちゃんだっけ?」
ティオが答える。
「はい。」
つくしがティオに聞いた。
「さっきから、気になっていたんだけど、ティオちゃんはガッシュの事が好きなの?」
ティオは思わず顔を赤らめる。
「なっ、何でそれを・・・///」
つくしが言った。
「だって、さっきから異常なほどガッシュを見ているから。」
ティオは、今日のガッシュの口付けの事を話す。
もちろん、この事をガッシュは話さなかった。
「よかったじゃん!!」
ティオはつくしに言った。
「でも、その後ガッシュの首を絞めちゃって・・・。」
「嫌われちゃうのかな・・・。」
つくしはティオに言った。
「安心しな。」
「ガッシュは首絞めより痛い物何回も受けてるから。」
「そんなマイナス思考でいない!!」
「女の子に必要なのはガッツよ!!」
ティオは元気を取り戻した。
「ありがとう・・・、つくしさん。」
ガッシュが戻ってきた。
そして、そのまま5時まで話し込んだ・・・。
5時ごろになって、清麿と恵が迎えに来た。
つくしが清麿の頭を殴って怒鳴る。
「清麿!!」
「ガッシュ達をほったらかしてデートとは何事だ!!」
清麿はつくしに言った。
「悪かった、悪かった・・・。」
「ガッシュとティオの面倒見てくれてありがとな。」
ガッシュが清麿に言った。
「清麿、帰ろうなのだ。」
清麿がガッシュに言った。
「わかった、わかった。」
そして、4人は植物園を後にする。
その帰り道で、ガッシュが清麿に聞いた。
「清麿、さっきからフラフラだが大丈夫なのだ?」
清麿が答えた。
「ああ、大丈夫だ・・・。」
「ちょっと、派手な戦闘機に襲われただけだから・・・。」
ガッシュにはさっぱり分からない事だった・・・。
ガッシュがティオに手を伸ばして言った。
「ティオ、手を繋いで行くのだ。」
ティオは、顔を赤くしてガッシュの手を握る。
そして、ティオはガッシュに言った。
「離さないでよ・・・///」
ガッシュがティオに言った。
「もちろんなのだ・・・。」
清麿とガッシュは恵とティオを駅へと送る。
駅に着くと、ティオは名残惜しそうに手を離した・・・。
清麿が恵に言った。
「気をつけて帰ってください・・・。」
恵も清麿に言った。
「清麿君も、戦闘機には気をつけてね♪」
清麿は黙ってしまう。
(・・・・・・・・・・・・・・・)
ガッシュがティオに言った。
「また遊ぼうなのだ。」
ティオがガッシュに言った。
「だったら、それまで怪我するんじゃないわよ。」
そして、ティオと恵は電車に乗って帰った。
ガッシュと清麿は手を振って見送った。
ガッシュとティオが植物園にいる間、清麿に何が起こったかはここでは伏せておこう・・・。
灼熱の地獄から
End
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あとがき
以上、清麿と恵が市営プールに行きいろいろと騒動にあいおいてかれたガッシュはティオと一緒に植物園でつくしといろいろ話すというお題で銀電さんよりのリクエストでした。
ちなみに、サブタイトルはとあるアニメのOPの一番最初の部分を利用しました。
多分、このアニメ知っている人少ないので、どんなアニメかは伏せておきます。(気になる方は聞いても良いですよ。)
ガッティオが甘くなったかどうかわかりませんが、出来はまあまあです。
とりあえず、色々と大変ですがこれからもがんばります。