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愛の巣

 

ガッシュとティオが魔界に帰って2年後・・・。

ここはモチノキ町でも恵が住んでいたマンションでもない違うマンションの一室。

そのマンションの前にはトラックが止まっている。

トラックの荷物を引越しの業者が慎重に運ぶ。

清麿もそれを手伝う。

実は、恵の仕事の都合と、清麿の高校への進学ルートの都合から2人はこのマンションで同棲することになった。

ガッシュとティオが帰った辺りから付き合い始め、今ではとても仲が良い。

同棲することは両親も反対しなかった。

むしろ、もっと仲良くなってもらいたいので賛成してくれた。

荷物を一通り部屋の中に入れると業者の人はトラックに乗って去って行った。

恵が清麿に言った。

「ねぇ、清麿君。」

「いっその事、荷物の整理もやってもらえばよかったのに・・・。」

清麿が恵に言った。

「こういう事は、2人でやりたいですよ。」

「それに、恵さんと2人きりになる時間を少しでもと思いまして・・・。」

恵は顔を赤くして言った。

「もう、清麿君たら・・・///」

2人はその場で口付ける。

5秒ほどすると清麿が唇を離す。

恵が清麿に聞いた。

「もう終わり・・・?」

清麿が恵に言った。

「続きは荷物の整理が終わった後で・・・。」

2人はダンボールの中の荷物を整理し始める。

今までと違うところで同棲するということは、かつての友とも離れて暮らす事になる。

清麿に友人が出来るかどうか恵は不安だった。

でもそんな事を聞くたびに清麿は同じ事を答える。

「大丈夫ですよ、恵さんもいますから・・・。」

恵にその言葉が自分に心配をかけない為に言っているものかと思ってしまう。

もし、一般の高校生がアイドルと同棲していると知られたらどうだろう?

たちまち清麿は世間的な評判が悪くなるだろう。

でも、清麿もそんな事は承知の上で同棲しようと決めたに違いない。

今の恵に出来る事はそんな清麿を信じてそばにいることだった。

「ん?恵さん、どうかしたんですか?」

清麿の質問に恵が答える。

「ううん、何でもないよ・・・。」

それに、清麿のそばにいられることが、恵にとっての幸せでもあった。

お互いの必要最低限の荷物の整理が終わると、ダンボールをたたみ1つにまとめた。

「終わったね。」

恵のその言葉を聞くと清麿も言った。

「はい、意外と早く。」

すると、恵が清麿に言った。

「清麿君・・・、さっきの続き・・・。」

それを聞いた清麿は素直にうなずいて答える。

「はい・・・。」

そして2人は唇を重ねる。

さっきよりも長く、とても深いキスだった。

そのままお互いの体を抱きしめあう。

10分くらいはそのままだっただろうか?

清麿が唇をそっと離す。

恵が清麿に聞いた。

「これで終わりなの・・・?」

清麿が答えた。

「またその内に・・・。」

物足りないと感じた恵は清麿に口付ける。

勢いあまって清麿押し倒してしまったが・・・。

清麿の上には恵が乗っている。

多分体重も力も清麿のほうが上だろう・・・。

だが、清麿は抵抗しようともせずただその口付けに恍惚なだけだった。

自分の唇に暖かく柔らかい物が触れている。

そこから恵への思いが伝わってくる。

だから清麿は抵抗しない・・・。

そんな気持ちを素直に受け止める事が今自分に出来る最良の事だと知っているからだ。

20分くらいで恵は唇を離す。

まだ物足りなさそうな表情をしているが・・・。

正午になり、恵と一緒に同棲初日の昼食をとる。

お互いに食べさせ合い、共に喜びを感じていた。

清麿は高校から出された宿題をはじめる。

まだ春休みで高校生活が始まったわけではないが、オリエンテーションのときに宿題を出されたのだ。

恵はそんな清麿の姿を静かに見届ける。

思わず真剣になる清麿の表情に見とれてしまう。

この部屋の中には2人だけしかいない。

恋人同士の愛の巣のような状態だ。

あまり時間がかからないうちに清麿は宿題を終えてしまった。

「早いね。」

恵の言葉に対して清麿が言った。

「結構簡単な問題が多かったので・・・。」

恵は問題を見てみる。

自分でやるには時間のかかりそうな問題ばかりだった。

さすがに全国トップクラスの高校の出す問題は違う。

そしてその問題にも全然ひるまない清麿はすごかった。

よくできるだけに余計恵は心配になる・・・。

しかし、そんな心配をしていると清麿に迷惑がかかる。

恵は清麿を信じた。

そのまま時間は過ぎていき、あっという間に夜となった。

清麿は残った荷物の整理で忙しかった。

恵が入浴を終え、清麿を見てみると清麿は写真を見つめていた。

「どうしたの清麿君?」

恵の問いかけに清麿が答えた。

「ちょっとこの写真を見てください。」

それは、初めてガッシュ達と4人で遊園地に行ったときの写真だった。

「懐かしいですね・・・。」

恵も清麿に言った。

「うん・・・。」

今でもあの頃の事が忘れられない・・・。

ガッシュとティオがいたおかげで2人はこうして幸せな時を歩んでいる・・・。

だけどあの2人はもういない・・・。

寂しいが、お互いの事を想う事でそれを忘れた・・・。

夜も遅くなり、清麿と恵は同じベッドに入る。

恵が清麿に問いかける。

「清麿君、アイドルの私がこんなことしてて良いのかなぁ?」

清麿は恵に言った。

「アイドルとか、そういうのは関係ないですよ・・・。」

「大切なのは、俺たちの気持ちなんですから・・・。」

清麿はそっと恵に口付ける。

恵もそれに素直に答える・・・。

人を好きになるのは誰に強制されるわけでもない・・・。

本人が決める事である・・・。

そして、それにはアイドルも一般人も関係ない・・・。

清麿は恵を抱きしめる。

恵はそのまま清麿に寄りかかる。

これからも、こんな日々が続いていくのであろう・・・。

そして、いつかきっと大きな幸せが待っている。

お互いそう感じることで、お互いの思いはどんどん強くなっていった・・・。

 

愛の巣

End

あとがき

キリ番66666hitの小説完成です。

最近だと長いときは極端に長くなりますし、短いとこれくらいになることが多いです。

提示されたお題の都合上、また未来の話になってしまいました。

それではまた次のキリ番リクエストで・・・。

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